老後にシニア大学生として学ぶ6つの方法【2024年版】

勉強意欲が高いシニア世代が学べる6つの方法

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年々、シニア世代の「学びに対する意欲」が高まりつつあります。

 

中でも象徴的だった出来事が、2015年にタレントの萩本欽一さんが74歳で、駒澤大学の仏教学部に合格したこと。シニア大学生として、日々様々な刺激を受けられているようです。

 

やはり幾つになっても「知る楽しさ」というのは、変わらないものだということを実感します。

 

また、大学側でも、少子・高齢化が進行していることを背景に、シニア世代を学びの場に取り込む施策が目立つようになりました。

 

さらには、民間のスクールなどでも、シニア・中高年の方が気軽に学べる場が整備されて来ています。生涯学習が可能な環境が十分に整って来ているというわけです。

 

ここでは、シニア世代の方々が取り組める学びの場を6種類ご紹介いたします。

 

目的や生活習慣、費用などに合わせて、最適な学習の場を確保してみてくださいね。

 

 

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【1】シニアの特別選考枠で、大学・大学院に入学する

 

少子高齢化が進む中、各大学ではシニア世代の方々にもう一度授業に参加してもらおうとする動きが広がっています。

 

様々な取り組みがある中で、最も顕著な動きとなっているのが、社会人入試の中に「シニア特別枠」を設ける大学が増えている点。

 

例えば、東京経済大学では、大学院にシニア専門のコースを設ける取り組みを始めています。

 

「シニア特別選考」「シニア奨学金制度」など、各大学・大学院にて様々な制度があるので、シニアの特権としてうまく活かしていきましょう。

 

シニア特別枠での入学試験は、小論文と面接で選定することが多いです。

 

シニア入試がある主な大学・大学院
明治大学大学院商学研究科 60歳以上の大卒者が対象。毎年5月上旬に開催され、書類審査と面接試問の2段階方式で選抜。
東京経済大学大学院 50〜70歳が対象のシニア大学院生。経済学研究科・経営学研究科など4研究科で受け入れ。
聖学院大学大学院(埼玉) 社会人入試 ・シニアコースを設置。小論文と面接で選考を行う。50歳以上の方が対象。
東京基督教大学 年齢50歳以上で信仰歴5年以上の方を対象にシニアコースを設置。神学を学びたい人向け。
長野大学 社会人・シニア特別入試。学習計画書をもとに実施する面接の総合評価により合否を判定。12月に実施。
広島大学 中高年者を対象とした入学制度(AO入試)を用意。小論文や面接を利用して選抜を行う。
関西国際大学(兵庫) 教育学部と人間科学部が対象のシニア特別入試。満60歳以上を対象に、面接および書類審査にて選考。
作新学院大学(栃木) 経営学部と人間文化学部で社会人・シニア特別選抜入試。55歳以上の方は、シニア学生学費割引制度がある。
敬和学園大学(新潟) 55歳以上を対象に、「シニア入学制度」を実施。2回の面談で合否を判定。入学金(23万円)全額が免除される。
神戸山手大学 50歳以上の入試を対象にした「シニア50プラス入試」を実施。英語、中国語を中心に、7つの外国語が学べる。
吉備国際大学(岡山) シニア特別入学生(シニアスチューデント)として、50歳以上の方を募集。書類審査と面接で選考される。
東日本国際大学(福島) 60歳以上の人を対象に、「シニア入試」を実施。面接・自己推薦書・履歴書で総合的に判断。
長崎ウエスレヤン大学 満60歳以上の社会人を「シニアスチューデント」、50歳以上60歳未満を「ブロンズスチューデント」として試験を実施。
身延山大学(山梨) 仏教や社会福祉に興味のある方で、入学時50歳以上の人を対象とした「シニア入学試験制度」。30%割引が適用。

 

シニア入試に合格すると、優遇価格で入学出来る所がほとんど。通学圏の大学を見つけたら、是非入学を検討してみてくださいね。

【2】「科目等履修制度」「聴講生制度」を利用する

 

「正規に学生になるのは負担が大きいけれど、興味のある授業だけは参加してみたい」という方におすすめなのが、各大学で実施している「科目等履修制度」「聴講生制度」です。

 

科目等履修制度と聴講生制度は、正規の入学ではなく、関心のある科目だけを選択して受講できる制度。

 

自分のペースで授業に参加して、パートタイムで学ぶことが可能です。

 

また、科目等履修制度は正規学生と同様カリキュラム修了後、単位として認定されます。学位を取得したい方は、科目等履修制度を利用することになります。

 

一方、聴講生制度は、単位の取得はありません。純粋に「知」を得たいという動機で学べます。

 

いずれにしろ、気軽に興味のある授業だけに参加するというのは、高齢者・シニアの立場だからこ出来るスタイル。

 

学生時代のように、「単位のために、興味のない授業に出席する」ということがないのは、有り難いですよね。

 

科目等履修制度、もしくは聴講生制度を活用してみたいという方は、対象となる大学の募集要項をホームページで確認したり、直接大学の窓口に行って、問い合わせていましょう。

 

いずれの制度の場合も聴講期間は半年、または1年が一般的。

 

中には、期間を4年とし、1年ごとに更新する「長期聴講生制度」を設けている大学もあります。

 

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【3】市民大学講座などの公開講座やセミナーで学ぶ

 

科目等履修制度や聴講生制度よりさらに手軽に学べる場所といえるのが、大学や街中で行われている公開講座やセミナーです。

 

実際に、どのような手段で講座に参加出来るのか?複数の手段をご紹介いたします。

 

各大学が主催する公開講座(オープンカレッジ)

それぞれの大学が、学生以外の一般人に向けて実施する、学外向けの特別講座です。どの大学も定期的に実施しているので、ご存知の方も多いかもしれません。

 

文部科学省の平成26年度調査によると、大学における公開講座は、年間約4万講座が開催され、受講生数は約140万人にのぼるとのこと。

 

この数値は年々上がっており、生涯学習推進の観点から重要な役割を担っていると評価されています。

 

公開講座の情報は各大学のホームページや市区町村の広報誌、図書館や役所など公共施設の掲示板などで告知しています。興味のある講座を見つけたら応募してみると良いですね。

 

【参考】早稲田大学の2017年実施講座事例
  • 五箇条誓文の謎
  • ロックの社会学〜ロックは何を伝えてきたか?
  • 宇宙開発〜有人探査の歴史と展望〜
  • 初めての哲学対話
  • 脳が冴える健康習慣

 

「ストアカ」から興味のある講座に参加する

 

「ストアカ」は、日本最大級のまなびのマーケットとして、近年注目を集めているサービスです。

 

「教えたい人」「学びたい人」をストアカ上でマッチングさせるシステム。

 

教えたい人は講師として登録し、開催する講座内容と日時・場所をストアカ上で公開します。

 

一方、学びたい人はジャンルやエリアなどで検索して、参加してみたい講座を検索。興味のある講座を見つけたら応募をするという仕組みです。

 

ストアカに掲載されている講座は何と170ジャンルにも分けられています。講師の数も、10,600人と圧倒的な多さ。もはや、「ストアカで学べない講座はない」ともいえます。

 

手軽に参加出来るので、最寄りの場所で興味深い講座を発見したら、是非参加してみてください。

 

 

地元のカルチャースクールや習い事教室に参加する

昔から身近な学びの場となっていたのが、地元のカルチャースクールや習い事教室でした。そして、今でもそのような学びの場は健在です。

 

カルチャースクールでは日本文化や海外の文化、語学など私達の教養を高めてくれる講座を数多く用意してくれています。参加しがいがありますね。

 

また、これらの場所は地域住民の交流の場にもなっています。

 

参加することで、仲間が作れてより充実した知的生活を送ることが出来ます。

【4】短期で語学などの海外留学で学ぶ

 

以前は留学といえば、若者の特権ともいえるものでした。

 

しかしながら、2004年から「シニア留学」という社会現象が台頭。第2の人生で学生時代の夢を実現しようとするシニア留学が急増しています。

 

「日本を飛び出し、広く世界を学びたい」という方は、海外の大学や語学学校の留学にチャレンジしてみましょう。

 

但し、高齢者であれば体の負担を考え、初心者の方は短期留学をおすすめします。

 

海外の大学の夏休み期間を利用して授業が開講されるので、このタイミングで参加してみることをおすすめします。

 

海外留学実施までの手順

海外留学を目指し、実際に留学生活に入るまでは以下のステップで進めていきます。

 

【ステップ1】情報収集

説明会やセミナーに参加。留学の目的、留学する国、滞在期間、スケジュールを決めていきます。

 

【ステップ2】学校と滞在先の選択

留学費用を考慮に入れ、学校とコースを選択。滞在形式(ホームステイ型、短期集中型など)もここで決めます。

 

【ステップ3】留学の手続き

学校の入学手続き(入学願書の記入、送付。申込金の送付等)を行い、荷物をそろえ、渡航準備を行います。

 

【ステップ4】留学生活の開始

日本を出国し、現地へ。現地で一通り説明が終了したら学校生活がスタートします。

 

 

最初は説明会やセミナーに積極的に参加してみましょう。

 

主な海外留学サービス

目的や費用、エリアなどに合わせて自分に合うサービスを選びます。複数の説明会に参加して、比較検討することをおすすめします。

 

カナダジャーナル 1981年に設立したカナダの老舗留学エージェント。学校手続き、現地サポート無料で厳選したプログラムのみを紹介します。日本法人で、日本人のきめ細かいサポートが好評。
MeRISE留学(ミライズ) フィリピン・セブ島留学を提供。最短1週間から留学可能で、完全オーダーメイドのマンツーマンレッスンを受けることができます。講師は国際的に認められた英語教授資格TESOLを取得。

 

留学は、現地に行かないとわからない海外の文化や習慣に触れられるのが何よりの楽しみでもあります。

 

授業以外の時間帯も積極的に外に出て、日々様々な刺激を受けるようにしましょう。

 

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【5】通信制の大学・大学院・民間講座で学ぶ

 

通信制の教育の良さは、場所や時間を気にせず勉強出来るという点にあります。マイペースで楽しく勉強したいというシニアには、ぴったりな勉強法といえますね。

 

ここでは、通信形式で学べる方法をご紹介いたします。

 

通信制の大学・大学院で学ぶ

通信制の大学は1950年には正規の大学教育課程として認知しており、歴史があります。また、1999年には文部科学省により、通信制の大学院が認められ、門戸が広がりました。

 

通信制を利用する学生数は、年々増加傾向にあります。

 

通信制大学・大学院のメリットの一つは、経済面。通学生に比べると10分の1程度の学費で済むケースが多いです。

 

通信教育で勉強する場合、従来はテキスト教材の利用が中心でしたが、最近はインターネットで受講できるケースが増えてきました。

 

最初は、大学から送られてきた教材を元に勉強し、その後はレポートを提出。専任教授から指導を受けます。このレポートに合格すれば、科目ごとに試験を受けていきます。

 

必要な単位を修得した後は、卒業試験が待っています。

 

試験は卒業研究や総合面接試験などがあり、最終的な面接を実施。その後、晴れて卒業となる流れです。

 

なるには進学サイト「通信制大学・通信講座特集」では、最新の通信制大学の情報を提供しています。気になる大学があれば、資料請求をしてみましょう。

 

通信制大学の事例(なるには進学サイトより)
中央大学法学部 オンデマンドスクーリングだけで中央大学法学部を卒業出来ます。書類審査を経て入学。士業の合格実績も多数。
武蔵野美術大学 4学科9コースの専門課程。1・2年次の「総合課程」と3・4年次の「専門課程」から成り立ち、3年次から専門分野を学びます。
産業能率大学 標準学習期間(2年間)での卒業率は69.3%と、通信制大学の中でもトップクラス。土日にはスクーリングも開催されています。
帝京平成大学 情報学部経営情報学科として開設され、「経営」と「情報」について学ぶことが出来ます。修了すると学士(経営学)の学位取得が可能。
聖徳大学短期大学部 教育、保育、心理、福祉、文化など様々な分野の資格を取得出来る体制が整っています。資格の取得も狙っている人に最適です。

 

 

民間の通信講座で学ぶ

民間が提供している通信講座のサービスは、幅広いジャンルをカバーしており自分が学びたい講座を見つけやすいという特徴があります。

 

たとえば最大手の通信講座ポータルサービス生涯学習のユーキャンでは下記のように実用的なスキルから趣味まで幅広い内容の講座が揃っています。

 

英語 外国語(アジア圏) 語学 日本語・漢字
ビジネススキル 経営・ビジネス 金融・証券 会計・経理・貿易
法律・労務・秘書・人事 公務員 不動産 IT・パソコン
マイクロソフト製品 CG・デザイン・DTP WEB・デジタルクリエイティブ 心理学・カウンセリング
リラクゼーション アロマ・ハーブ 健康・セラピー 整体・カイロプラクティック
ファッション ネイル・メイク 美容・エステ 医療・看護
福祉・介護 医療事務・福祉事務 教育・教養 料理
飲み物 食育・栄養 食・料理のしごと ヨガ
スポーツその他 手芸 ジュエリー・工芸 クラフト
筆記・文章・書道 カメラ・写真・ホビー 絵画・イラスト・ペイント エンターテイメント
日本文化 ピアノ・鍵盤楽器 ボーカル・声楽 作詞・作曲・編曲・DTM
マナー・イメージアップ・カラー ブライダル・セレモニー 生活・環境 ペット・動物
花・フラワー 園芸・ガーデニング・DIY ゲーム・漫画・アニメ 広告・放送
作家・記者・出版 建築・CAD・設計 インテリア・雑貨 土木
工業・設備 機械・技術・運転免許    

 

すでに通信制で学びたい講座が明確にあるのであれば、民間の通信講座から探した方が、最適な講座を見つけられます。

 

【6】オンラインスクールで自宅にいながら学ぶ

 

インターネット社会になった今、オンラインを利用したスクールが増えています。

 

そして、オンラインスクールの代表といえば、オンライン英会話スクールということになります。

 

通学制のスクールに比べて圧倒的に安く、いつでもどこからでもパソコンやスマホを使い、自分のペースで授業を受けることが出来ます。

 

手軽さという点からいえば、学ぶ方法の中でオンラインスクールがベストでしょう。

 

人気のオンラインスクールを2つご紹介いたします。

 

オンライン英会話スクール「レアジョブ」

 

オンライン英会話スクールで国内シェア第1位のサービスとなっているのが、レアジョブ。会員数は50万人を突破しています。

 

レアジョブは、スカイプをつかって外国人講師とインターネットでレッスンを行います。

 

そして、特徴的なのが、日本人のカウンセラーが学習法のアドバイスやお悩み相談をしてくれること。

 

カウンセラーはTOEICで900点以上を獲るなど、自ら学習をして英語力を高めた実践者の方なので説得力があります。

 

シニアや中高年の方にとって、日本人のサポートが入るということは非常に心強いですね。

 

 

オンライン英会話スクール「DMM英会話」

 

レアジョブの他、代表的な大手オンライン英会話スクールといえば、DMM英会話

 

第3者機関によるオンライン英会話サービス評価・満足度に関する調査において、13部門で1位の評価を得ているサービスです。

 

DMM英会話の特徴となっているのが、世界85カ国以上 6,400人以上の講師とマンツーマンレッスンが出来る点。毎回、国の異なる講師を選べば、ちょっとした世界一周気分を味わえますね。

 

また、レベルや目的に合わせて選べる7,600以上の無料レッスン教材を用意。英語学習アプリも無料で利用出来ます。

 

毎日レッスンを受けて月額5,500円からという、リーズナブルな価格も魅力的ですね。

 

 

今回ご紹介したサービスはいずれも無料動画やお試し体験レッスンが用意されています。気になったサービスがあれば、まずは無料で利用してみてください。

「教育訓練給付制度」でお得に学びましょう

 

最後に「教育訓練給付制度」について触れてみたいと思います。「大学や民間のスクールで学びたいけれど、学費を捻出するのが難しい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

教育訓練給付制度とは、社会人が自ら費用を負担して、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し修了した場合、支払った経費の一部を支給する雇用保険の給付制度です。

 

そして、社会人向けの大学カリキュラムや民間のスクールの中には、教育訓練給付制度を利用出来るコースも少なくありません。

 

退職したシニアがこの制度を利用する場合、離職日から1年以内に受講を開始する必要があります。

 

また、受講開始日が66歳の誕生日の前日以降の場合も支給対象にはなりません。

 

興味のある方は、まずは最寄のハローワークに問い合わせてみましょう。

まとめ

シニアが学べる環境はかなり整って来ていることがおわかり頂けたのではないでしょうか。

 

通学制から通信制、オンラインまで様々な方法で学べる時代。自分の目的や生活習慣、収入などから最適な方法を選択することが可能になりました。

 

幾つになっても、学びで新しい発見を得るのは嬉しいものです。

 

いつまでも知的に生き生きと過ごしていきたいものですね。

 

 

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